教授メッセージ(入局希望の方へ)|糖尿病 食事療法 治療 京大病院 栄養内科





教授メッセージ_入局希望の方へ

京都大学医学部附属病院 糖尿病・内分泌・栄養内科教授
稲垣 暢也|Nobuya Inagaki

京都大学糖尿病・栄養内科学教室の歴史をご覧になればわかるように、臨床栄養からスタートした当教室の歴史は長く、また臨床内科学講座としては唯一の栄養学教室という、わが国においても極めてユニークな教室です。 とはいえ、現在の糖尿病・栄養内科学が発足しましたのは1996年ですから、比較的新しい内科で、現在の教室員の大多数は20代から30代という、若さあふれる教室です。

「代謝学」はがん、神経、免疫などと並ぶ大きな学問領域を形成していますが、糖尿病は、糖代謝、脂質代謝、蛋白質代謝と深く関連する代表的な代謝疾患です。 また、その合併症は網膜症、腎症、神経障害、といった細小血管障害や脳梗塞、心筋梗塞などの大血管障害をきたすため、糖尿病は血管病であるともいわれます。 糖尿病は、遺伝的素因に環境要因などが複雑に絡み合って発症します。
糖尿病学は、最近の分子生物学などの研究手法の発展により、めざましい進歩をとげていますが、まだまだわからないことばかりです。

当教室は、教員のほか、大学院生、医員、ポスドク、研究生など約40名より構成されており、分子生物学、生化学、生理学、電気生理学、遺伝学、メタボロームなどの多くの手法を用いた研究を進めており、 これまでにもインスリン分泌に力点を置いた多くの研究を行ってまいりました。
特にインスリン分泌に関わるイオンチャネルの研究、インクレチンの分泌・作用に関する研究、インスリン分泌にかかわるさまざまなホルモンの受容体の単離・同定、膵β細胞の代謝-分泌連関など国際的にも評価の高い多くの成果を発表しています。 さらに現在では、栄養と代謝に関する研究、膵β細胞の可視化に関する研究なども行っており、また、多くの臨床研究も手がけています

当教室の気風をひと言で申し上げれば、臨床を重視しながら研究を行っている点があげられます。関係病院との関係においても対等な立場で連携しています。 他大学出身の者も多く、医師のほかにも他学部出身の研究者が研究に加わり、互いに比較的自由かつ対等に研究を行っています。 最近の学問の進歩はめざましく、糖尿病の治療についても日進月歩です。このような状況にあって、私達は「優れた臨床医」であるために、 つねに最先端の医学と医療を提供し続けるよう、日々精進する必要があります。 糖尿病は患者数がすでに900万人近くにまで増え、今後もまだまだ増え続けると予想されます。 国連がエイズに次いで、非感染症でははじめて、世界の脅威と宣言した疾患です。

わが国においても糖尿病の専門医はまだまだ不足しています。糖尿病の臨床や研究に熱意を持って一緒にとり組んでくれる若い皆さんを歓迎致します。




稲垣教授メッセージ 稲垣教授プロフィール

【略歴】
1984年 京都大学医学部卒業
1984年 京都大学医学部付属病院内科研修
1985年 田附興風会北野病院で研修、1986年 同医員
1987年 京都大学大学院医学研究科入学、1992年1月 同修了
1992年3月 千葉大学助手、1995年 同講師、1996年 同助教授
1997年 秋田大学医学部教授
2005年より 現職
【学会活動】
日本糖尿病学会理事、日本病態栄養学会理事、日本糖尿病・肥満動物学会理事、日本糖尿病合併症学会評議員、 日本再生医療学会評議員、日本生理学会評議員、日本生化学会評議員など
【その他】
日本糖尿病協会理事、京都府医師会糖尿病対策推進事業委員会委員長、 日本糖尿病協会近畿地方連絡協議会事務局長、京都府糖尿病協会事務局長


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