教授挨拶
京都大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌・栄養内科学のホームページにようこそ。私たちは、糖尿病、内分泌疾患、肥満症やサルコペニアをはじめとする栄養代謝疾患に対して質の高い医療を提供すると共に、高いスキルとリサーチマインドに溢れる次世代の医師、管理栄養士、医学研究者を育成することで糖尿病学、内分泌代謝学、病態栄養学の発展に貢献してまいります。
糖尿病、内分泌疾患、栄養代謝疾患の診療には、ひとつの臓器でなく、全身を診ることが重要であり、幅広い医学的知識が要求されます。さらに、心理的課題や社会的状況を考慮して、他の診療科医師はもちろん、看護師、管理栄養士、薬剤師など多様なメディカルスタッフと連携して、一人ひとりに合った全人的医療を実践するスキルが要求されます。私たちの教室では、教室員一丸となり、高いスキルとリサーチマインドに溢れる次世代の医師、管理栄養士を育成し、京大病院はもちろん全国の教育関係病院において、糖尿病、内分泌疾患、肥満症やサルコペニアなど栄養代謝疾患に関する質の高い医療の提供に貢献してまいります。さらに、かかりつけ医の先生方との病診連携をなお一層強化し、京大病院に相談してよかったと思っていただける体制づくりに注力していまいります。
診療の質向上には、臨床で遭遇する様々な疑問や課題に対して、基礎研究、臨床研究さらにはデータサイエンス研究を通して、糖尿病や内分泌疾患、栄養代謝疾患に関する新しいエビデンスを構築すると共に、次世代医療を変革しうる科学的知見を世界に発信しつづけることが重要です。私たちの教室は、膵β細胞からのインスリン分泌を促進するインクレチンの研究において世界をリードすると共に、膵β細胞移植・再生医療に向けた膵β細胞の可視化技術の開発や膵β細胞の分化・増殖の研究に取り組んでいます。またインスリン分泌障害の複雑な遺伝素因解明に向け、単一遺伝子異常により生じる糖尿病の研究も推進しています。こうした研究を通して糖尿病を管理可能な病気から治る病気とすべく、国内外の研究機関や企業と連携し、次世代医療の創成を目指したいと考えています。さらに、私たちの教室では、広く糖尿病や内分泌疾患、栄養代謝疾患の克服を目指し、間脳下垂体や副腎、甲状腺、骨、脂肪細胞について多彩な研究を展開すると共に、疾病の発症・重症化予防に資する栄養療法のエビデンス創出やICT/IoTを用いた診療支援システム確立に向けた研究にも取り組んでいます。
糖尿病、内分泌疾患、栄養代謝疾患に興味があり、臨床研修や専門医取得を希望される医師や管理栄養士のみなさん、これら疾患に関する研究にチャレンジしてみたい皆さん、是非とも私たちの教室に参加して頂ければと思います。教室員一同、みなさんと一緒に働けることを期待しています。
メッセージ動画
京都大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌・栄養内科学 教授
京都大学医学部附属病院 糖尿病・内分泌・栄養内科 科長/疾患栄養治療部 部長
矢部 大介