内分泌領域に関する臨床研究
これまで原発性アルドステロン症・褐色細胞腫などの副腎疾患に関して、症例を重ね、臨床研究の論文報告をしてきました。さらに、原発性アルドステロン症に関しては、多施設共同レジストリ研究(JPAS,JPAS2)に参加し、ガイドライン創出の元となる論文も多数発表した実績があります。今後も原発性アルドステロン症をはじめとする各種副腎疾患に関して、多施設共同レジストリの利用、当院における臨床経験の蓄積の双方から臨床研究を続けていきます。
免疫チェックポイント阻害剤による内分泌障害について、当院の全国有数の症例数と院内連携から数多くの論文報告をしてきました。新薬や新たなレジメンの開発とともに内分泌障害も増加の一途をたどっており、今後も臨床経験に基づくエビデンス創出を続けていきます。
甲状腺機能、甲状腺超音波検査、FDG-PET、TPO抗体と、類を見ない甲状腺関連検査結果を備えた検診ビッグデータを有しています(先制医療・生活習慣病研究センターとの共同研究)。疫学はもちろんのこと、甲状腺機能に寄与する因子の探索など、多面的な解析を行っています。先制医療・生活習慣病研究センターとの共同研究では他にも副腎偶発腫瘍発生疫学研究なども実施しています。
興味深い症例に対しては、全エクソーム解析も含めた遺伝子解析、判明した遺伝子変異の機能解析まで行っています。希少疾患の臨床にも力を入れており、甲状腺眼症、神経内分泌腫瘍など、その経験をもとに全国に向けて情報発信を行っています。